2. 準備段階  [ 2003/6 〜 2004/2 ]

1. 計画の具体化

 計画の実現にあたり、まず2003年6月に「2004年ポートランド演奏旅行実施」に関する団員アンケートをおこない、参加可否はまだわからないが、実施すること自体は意義のあることで賛成、という意見が多くよせられた。

 運営委員会は、あらためて実現の可能性を検討したが、前回実施時同様、まず団員の考えを具体的に確認し、結果、賛成者が多ければ、さらに計画検討を進めようと、あらためて全員アンケートをとった。     (2003/10/28)

 アンケートの結果、実施に関しては、今回も回答者のほぼ全員が賛成とし、参加希望者も約30名とのことで、運営委員会としても具体的な検討を実施すべきと判断し準備を開始した。

 即ち、札幌市、(財)国際プラザ(市の外郭団体で国際交流を担当、姉妹都市協会もここにある)の関係者とお会いし、実現に向けてのご協力をお願いした。

 また、前回も助成いただいた、「伊藤組100年記念基金」へも申請をおこなった。

 さらに、中田氏を含め、ポートランド関係者に米国側オーケストラの候補検討を依頼、あわせて、概算費用の算出をおこなうべく、旅行関係者との接触も開始した。

 一方、札幌市市民局生活文化部、北海道文化財団へも計画案の説明をおこない、助成申請準備にはいった。
  (最終的に、北海道文化財団は前回高額助成いただいたこともあり、却下となった)

 札幌市の助成金申請では、実施予算の見積書等が必要なため、より具体的な実施時期、費用負担を想定し、申請をおこなった。


 2. 米国側との準備と調整

  2-1. 交渉経緯

 指揮者の中田氏が軸となり、ポートランド側関係者、特に「ポートランド札幌姉妹都市協会(Portland Sappopro Sister City Association)」を中心に現地オーケストラとの接触がもたれた。

 なお、この交渉・検討にあたっての、札フィルとしての基本姿勢は前回を基本に、

・ 札幌フィルハーモニーが姉妹都市交流45周年記念を機に再訪する 
・ 現地アマチュアオーケストラと記念合同演奏を行う 
・ 演奏会場、練習場確保等に関し、米国側に協力をお願いする 
・ 期間は1週間程度で、時期は双方で調整する。
  ということであった。

 こうした経緯の中、前回訪問時の共演オーケストラ「コロンビアシンフォニー」のコンサートミストレスであったシンディ・ペティ女史と具体化の話が進み始めた。

 中田氏は、前回訪問時以来彼女とは折に触れ音楽交流をはかってこられた。

 彼女が、ポートランドを中心に、各地で音楽教育に熱心に取り組まれていること、何よりアマチュアオーケストラ2団体の音楽監督をつとめていること、などから我々としても是非このプロジェクトを一緒に進めたいと考え、具体化を検討することとした。

  2-2. 米国側への打診と検討

 C・ペティ女史は、「オレゴンプロアルテ室内管弦楽団(Oregon Pro Arte Chamber Orchestra)」、及び青少年から成る「オレゴンプロアルテユース室内管弦楽団(Oregon Pro Arte Youth Chamber Orchestra)」の音楽監督を務めており、高校音楽教師を勤めるかたわら、これら音楽団体を指導するだけでなく、各地をまわって音楽指導、教育を精力的におこなっている。そしてこの2つのオーケストラはそれぞれの頭文字をとって、“OPACO”“OPAYCO”と呼ばれ、それぞれ50〜60名ほどのメンバーが活動している、といった具体像が見えてきた。

 自らの音楽活動計画もあるが、なんとか2004年秋には一緒に演奏会が可能ではないかとの彼女自身の意向もみえ、中田氏からも確認等をお願いし、基本的な考え方すなわち、2004年秋までに訪問し、OPACO/OPAYCOと合同演奏会を開催する、との方針を固めた。

 またあわせて、前回訪問時同様、地元の学校を訪問し、交流演奏会を実施しようとの計画も検討したい旨、ポートランド側に依頼した。
 札フィルが毎年実施し観客と一体となって楽しむファミリーコンサートの形式で米国の子供たちともふれあい、あわせて親善を深めようというものである。


 3. 計画案の策定
 

 公的助成金申請にあたって収支見積もりを提出する必要もあり、演奏旅行の内容を具体化し、旅行代理店に概算費用見積もりを依頼、これにより計画案を確定した。

 3-1. 計画案の策定

 3年前の実施経験、また札フィルの演奏会計画(2004年は6月、10月に大きな演奏会を企画していた)との整合性、さらには団員アンケートの結果から、以下の内容を前提に計画し、旅行代理店への見積もりをおこなった。

  (1)実施時期

        ・ 2004年 11月上・中旬  

   この間の土日含む5〜7日間 (アンケート結果及び経験上1週間を基本)

  (2)内容

        ・ 費用見積の前提としての案を作成した。

< 行程案 >
 (第1日) 移動(札幌・成田→ポートランド)→練習(または観光)
 (第2日) 練習(合同練習)
 (第3日) 学校訪問演奏(スクールコンサート)・練習
 (第4日) 45周年記念親善コンサート
 (第5日) 自由行動
 (第6日) 帰国(ポートランド→成田・札幌)
 (第7日) 札幌帰着
   <注> 期間により、途中の予定が変更或いは省略されることもある。
          また、4泊6日参加者も考慮する。

       ・ 演奏会

   ポートランド側市民オーケストラとの合同演奏会とする。
   【札フィル:アメリカ曲目】、【ポートランド側:日本曲目】を双方1曲ずつ演奏、最後に合同演奏をおこなう。
   指揮は、中田昌樹氏にお願いする。(ポートランド側指揮者との調整要)

   なお、学校訪問についても関係者に打診。調整をおこなう。

  3-2. 旅行代理店見積り依頼

 3-1の条件を前提に、参加人数を40名と想定した場合の費用見積りを、旅行代理店に依頼することとしたが、今回はポートランド日本人商工会等との事前確認から、米国側代理店への委託が効率的かつ経済的と判断し、ポートランドの日系代理店へ見積もりを依頼した。


 4. 経費と助成金

 旅行社からの旅行費用見積もり金額及び各種費用を総合し、全体経費を算出した。
 この時点で、不足額は最大250万円(40名参加を想定)にのぼる可能性がでてきた。
 助成については以下を基本に考え申請期限までに申請を済ませた。(2004/3月)

       ・ 札幌市文化助成金

 ただし、それでも相当金額が不足すると予想されたため、その他の公的・民間の助成、寄付を前提に補填をすすめることとした。 なお、今回の演奏旅行経費についても、団の一般会計からの支出は原則的に行わず、独立した経費管理をおこなうこととした。
 (助成金が交付される迄の間、一般会計から一時的に肩代わり支出することはあった)


 5. 計画の確定

 以上の経緯をふまえさらに検討を進めた結果、運営委員会として11月17日〜23日の間でポートランド演奏旅行を実施することを決定し、団員にその旨報告をおこなった。

 と同時に今後の進め方として、団員数名による“ポートランドプロジェクト”を立ち上げ、具体的活動を推進すべく、4月の新年度にスタートすることとした。

 なお、曲目についても、指揮者中田昌樹氏との検討、団員の希望もふまえ、10月開催の、第38回定期演奏会曲目から選曲することとし、「シェヘラザード」ほかを検討した。

 さらに日本的な曲ということから、以前演奏したことがある中田氏編曲の「日本の歌」も検討、これらを候補とし、ポートランド側オーケストラとの調整に備えることとした。


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