3. 具体化段階  [ 2004/3 〜 2004/10 ]

 1. 米国側との事前打合せ   〜 下打合せのため渡米(2004/3/12〜16) 〜

 札フィル側での計画具体案が進み、さらにはポートランド側もOPACO/OPAYCOとの合同演奏という形がみえてきたことから、指揮者の中田昌樹氏と札フィル事務局長伊東の2名が3月12日から3泊5日で、ポートランドを訪問、関係者と具体的な打合せ及び決定をはかった。
 以下に下打合せの日程を記す。
  ポートランド下打ち合わせ 日程表
日程 内容
3月12日(金)
札幌→成田
→シアトル
→ポートランド
( 移動 )

19:00 OPACO・マイケル・ショウ事務局長、中田氏、伊東で打合せ。
   これまでの経緯とOPACO側協力体制その他を確認、
   11月のスケジュール概略を検討、大筋を確認合意。

13日(土)
ポートランド 午前  11月宿泊ホテル及び、演奏予定地の検討と下見

18:30 OPACO音楽監督C・ペティ女史およびマイケル氏と
    打合せ、今回のプロジェクトへの積極的な参加及び協力を確認。
    スケジュール概略と内容の検討を行なった。
 

14日(日)
ポートランド 08:30 姉妹都市協会ボードメンバーと朝食会。
    今回のプロジェクト実施への姉妹都市協会としての積極
    支援を確認した。

午後  予想される観光コース検討

15日(月)
ポートランド
   ↓
S.F.
(移動)
16日(火)
S.F.
   ↓
成田→札幌
(移動)
 この下打合わせにより、11/17〜23の演奏旅行で、11/20(土)に合同演奏会を開催、またスクールコンサートは11/18または11/19開催を前提にOPACO/OPAYCO側が学校をあたることを基本とした今回の大筋の内容が決定、合意された。
 札フィル、OPACOの両事務局は実施にあたっての事務的処理を、また両指揮者は音楽的内容をそれぞれ検討し、確定していくこととなった。

 なお、曲目については、以下の内容が双方で基本合意され今後具体化することとした。

       1)「全体合奏でのオープニング」 (合同演奏)
       2)「日本的な曲」 (OPACO/OPAYCOメンバー中心演奏)
       3)「アメリカ的な曲」 (札フィルメンバー中心演奏)
       4)「メイン曲目」 (合同演奏)
       5)「アンコール曲」 (合同演奏)

 また、具体的な曲目は、4月中に、札フィル側から提案することも確認で合意した。


 2. 詳細実施計画検討

 2004年4月になり、札フィルも新年度(平成16年度)を迎えた。例年通り定期総会が開催され(4/10)、ポートランド演奏旅行も、あらためて16年度事業として承認された。
 また、演奏旅行実施に向けて「ポートランドプロジェクト」を発足させ、4名のメンバーで作業を分担することとした。

  2-1.助成金の決定

 申請した助成希望に関し、以下の決定報告があった。

       1)伊藤組100年記念基金   ¥150,000
       2)札幌姉妹都市協会交流助成金   ¥100,000

 なお、札幌市文化振興助成金については、今回は姉妹都市交流45周年記念事業ということもあり、決定は先に延ばされることとなったが、最終的に演奏旅行実施前に助成確定の報告をいただいた。

 したがって、この時点ではまだ、25万円の助成金しか確定していなかったが、結論としては、助成金或いは寄付等をさらに検討、申請しながら、たとえ結果がどうなろうと、最大限可能な形で旅行は実施する、ことでまとまっていた。

  2-2. ポートランドプロジェクト

 団員メンバーより、事務局長をリーダとし、弦楽器1名、管楽器2名に委嘱したが、前回の経験があり、また参加者数も減少が予想されたこともあって、作業量としては大きなものではなかった。
 なお、一般会計とも一時的にからむことがあったため、会計担当者も必要に応じ参加する形をとった。
 このプロジェクトは11月演奏旅行終了後も後処理を実施、実質業務終了は2004年12月となった。(最終会計処理完了は2005年1月末)
 ポートランド下見結果を受け、その後は札フィル事務局(伊東)と、OPACO側事務局(マイケル・ショウ事務局長)との間で、連絡をとりあいながら、実施にあたっての事務手続き、作業の具体化をはかった。


 3. 詳細決定と広報

  3-1.参加申込み確認

 計画内容、費用のイメージがあきらかになってきつつあったことから、それらの状況を団員に説明、参加希望者及び参加可能時期について再度アンケートをとった。

 その結果、大変残念ではあったが、前回参加者数を大幅に下回る25名の参加希望者数となった。
 訪問の主旨には賛成できるものの、企業や学校さらには家事を1週間休むということに無理があること、および前回行っているので今回は控える、との意見もあり、結果として、人数減となることが確実となった。

  3-2.外部参加者募集など

 前回同様、札フィル団員以外でも、今回の主旨に賛同し参加するという方を募るべく、ホームページを中心に参加者募集をおこなった。
 結果として問い合わせは数件あったものの、参加にいたった方はいなかった。
 ただし、ホームページ、演奏会プログラムを通じて、今回の訪米企画を紹介し、我々の計画・主旨を理解いただくよう広報につとめた。


 4. 曲目決定と第38回定期演奏会

 11月のポートランド訪問の直前とも言える10月30日(土)、札フィルは第38回定期演奏会を札幌コンサートホール“キタラ”で開催することが1年前から決まっていた。

 実は、3月にOPACO側と事前打ち合わせをした際に、できれば同オーケストラ音楽監督でヴァイオリニストでもあるC・ペティ女史を札幌にお呼びして一緒に演奏いただき、相互交流をはかりたい、旨申し入れ、「十分検討に値する」との返事をいただいていた。

 4月末までの親善コンサート曲目提示にあわせ、第38回定期演奏会の曲目との関連をふまえながら、彼女の来日をうながすべく、曲目検討をおこなった。

 その結果、メインとして、ヴァイオリンソロが美しい大曲「シェヘラザード」を選びこれを日米双方の演奏会の中心曲目とすべくOPACO側にも打診を行った。

 その後何回かの変遷はあったが、最終的には以下の曲目をポートランドでの親善コンサートプログラムとすることが合意された。

    (1)「市民のためのファンファーレ」(コープランド)  [両オケ金管・打楽器]
    (2)「アメリカバリエーション」(アイブス)         [OPACO/OPAYCO]
    (3)「“ロデオ”よりホーダウン」(コープランド)      [OPACO/OPAYCO]
    (4)「弦楽のためのアダージョ」(バーバー)  [札フィル、OPACO/OPAYCO 弦]
    (5)「だったん人の踊り」(ボロディン)   [札フィル・OPACO/OPAYCO 合同]
                 〜 休 憩 〜
    (6)「シェヘラザード」(R・コルサコフ)  [札フィル・OPACO/OPAYCO 合同]

    <アンコール>
   ・「日本のうた」(中田昌樹編曲)   [札フィル・OPACO/OPAYCO 合同]
   ・「ウェストサイド・ストーリー序曲」 [札フィル・OPACO/OPAYCO 合同]
 

 こうした経緯の中で、C・ペティ女史も来日スケジュールを調整、来札が決定した。

 以上のような流れを経て、10月30日(日)午後6時30分から、第38回定期演奏会は始まり、前半の曲目に続き後半は彼女がコンサートミストレスを務めて、R・コルサコフ作曲の「シェヘラザード」を演奏した。

 彼女は1週間前に来日、札フィル団員宅にホームスティしながら、札幌市長表敬訪問、米国総領事表敬訪問等をこなしながら、練習をおこなうとともに、紅葉の美しい市内各所を巡って初めての日本を満喫した。

 定期演奏会は、上田札幌市長ご夫妻をはじめ、1,472名の皆様にご来場いただき、大盛況であった。ちなみ、全米各地を音楽指導や演奏で訪れているC・ペティ女史は、キタラほど素晴らしいコンサートホールをかつて見たことが無い、と絶賛されていた。


 5. 関連新聞記事

 2004年10月18日の読売新聞夕刊に、米国演奏旅行や定期演奏会を控えて練習に励む札フィルに関する記事が写真付で掲載された。

 ただし、この記事では、こうした活動を続けている札フィルが、5年前から固定練習場を使用できなくなり区民センターなどを渡り歩いているという実情紹介が中心となっていた。

 一方、10月27日の北海道新聞朝刊には、米国演奏旅行を直前に控えた札フィル第38回定期演奏会にポートランドからC・ペティ女史が来日、練習を続けているとの記事が写真付で掲載された。

 こうした掲載記事のおかげで、定期演奏会にはかつてないほどたくさんの市民の皆様が来場され、また多くの方々から米国演奏旅行に対する激励のお言葉をいただくことができた。


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